奈緒さん主演の『先生の白い嘘』の舞台挨拶で、三木監督が
今回、私の不用意な発言により皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけしたことをこの場を借りて謝罪したいと思います。本当に申し訳ございませんでした
と謝罪しました。
奈緒さんからの「インティマシー・コーディネーターを入れて欲しい」というお願いを
三木監督が断ったことが話題になっています。
今まで聞きなれない「インティマシー・コーディネーター」とはどのような資格なのでしょうか?
また、インティマシー・コーディネーターの資格をとるにはどうしたらよいのでしょうか?
日本には何人のインティマシー・コーディネーターがいているのか調べてみました。
『インティマシー・コーディネーター』とはどのような仕事?
実は私は今回の映画「先生の白い嘘」の舞台挨拶で三木監督が謝罪したことが
SNSで話題になっていたから、『インティマシー・コーディネーター』という存在を知りました。
ですが、2022年に「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされていたようです!
『インティマシー・コーディネーター』は映画やドラマなどの制作現場で、性的な描写などを撮影する際に監督と俳優の間を取り持つお仕事です
どんなシーンで『インティマシー・コーディネーター』が必要なのか?
- 温泉に入るなどの入浴シーン
- 男性が銭湯で乱闘するシーン
- 性的な描写のあるシーン
『インティマシー・コーディネーター』の資格を取るには?
アメリカでは?
アメリカのハリウッド生まれの『インティマシー・コーディネーター』は
アメリカで研修を受け試験にクリアする方法で資格が取れます。
アメリカではIPA(Intimacy Professionals Association)やIDC(Intimacy Directors and Coordinators)などの団体で研修を受け、試験にクリアすると、インティマシー・コーディネーターとして仕事ができます。
日本では?
アメリカIPAの認定インティマシーコーディネーターの浅田智穂さんが主任講師を務める
IPA Japan Intimacy Coordinator Training Programがスタートしました。
アメリカのIPAは英語での受講になるので、日本語で受講できるようにと設立されました。
IPA Japan Intimacy Coordinator Training Program 2024年3月からトレーニング開始。 17 回のオンライン授業と対面式振付ワークショップで構成され、期間は約4ヶ月受講料は880000円(税込)
浅田智穂さんのコメント
トレーニング受講者の募集をしたところ37名の方が応募してくださって、その中から2名の方にトレーニングプログラムを受けていただいています。
『インティマシー・コーディネーター』の資格を取るための要件
- 年齢やジェンダーの条件はなし
- 映画やテレビ業界の現場で働いた経験があれば大歓迎
- ジェンダーやセクシュ アリティの分野に何らかの形で携わった経験もプラス
- 高いコミュニケーションスキル
- 問題解決、仲裁スキル
- 自己認識
- フィードバックを受け止め、生かすことのできるスキル
- クリエイティブに問題を解決するスキル
- 優れたリスニングスキル
- 感受性
『インティマシー・コーディネーター』の資格の難易度は?
インティマシー・コーディネーター』の資格の難易度が高い理由
日本のIPA JAPANの2024年3月開始の応募37人に対して合格したのは2人のみという事
つまりIPA JAPANの合格率は、たったの5%ということになります。
たとえIPAのトレーンングプログラムを受けることができ無事に卒業できたとしても、決して簡単とは言えない道が待ってるという事
1人前になるまでには、見習いとして作品に参加して経験を積む必要があります。
現場での仕事の前に理解しなければいけないことがたくさんあり
ジェンダーや人権のこと。同意を得ること。ハラスメントについて他にもたくさんのことを理解する。
そこができている上でのお仕事なので、
日本には『インティマシー・コーディネーター』は何人いるの?
浅田智穂さん | 西山ももこさん |
世界と比べて日本はどうなのか?
- 明確なルールに従ってコーディネートしていくアメリカとは違い、日本には何一つルールが存在しない。
- ルールが決まってない日本では「お願い」ベース
- ルールがないのであれば、『インティマシー・コーディネーター』自身で作るしかない
- アメリカでは、同意した内容から変更がある場合「撮影の48時間前までに提示してOKをもらわなければいけない」というルールがありますが、日本ではそのようなことは難しい
単に導入すればよいのではなく、
関係者全員が正しく理解し、同じ意識を持って取り組むことが大切なんですね!
まとめ
教科書通りでない現場での仕事で、対人間の繊細な部分にたずさわる
『インティマシー・コーディネーター』についてお伝えしてきました。
今後のエンターテイメント界にとって重要な役割を担うポストになるでしょう。
まだまだ課題の多い業界ですが少しずつ進歩していって欲しいですね。
映画『先生の白い嘘』の舞台挨拶で三木監督が謝罪したことが批判されていますが、
詳しくはこちらの記事で書いていますので参考にしてみてください!